慶應大志望者の解答!〜慶應受験必須の小論文〜
今日は、私の友達で慶應義塾大学を目指し2浪している親友と勉強させていただきました。
彼は、私の高校時代の親友でもあり、共に戦った仲間でもあります。
そんな彼が昨日、私にこんな問いを投げかけてきました。
『機会の平等と結果の平等どっちが大事だと思う?』
私は正直悩みました。
「具体例がないと...」
と答えたところ、
「じゃあ今の受験制度はどう思う?」
と彼は聞いてきました。
これは、慶應義塾大学受験では必須の小論文の議題だそうですが、あまりにも私には答えにたどり着くには難しい議題でした。
そこで、彼に彼自身の答えを聞いて見ました。
慶應志望者やいつか慶應に行きたい。またはこのようなことに興味・関心をお持ちの方は、慶應志望者のレベルがどれくらいなのか、そして、彼は機会の平等と結果の平等のどちらが大事だと主張するのかという点も注目しながら見てみてください。
☆慶應大志望者の解答例☆ 〜機会の平等か結果の平等か”受験制度”〜
日本における経済格差は着実に増加しており、約6人に1人の子どもが貧困状態で生活している状態は決して平等とは言えない。
格差の大きな根本的な原因は、やはり教育に依るところが大きいだろう。ある人は一流大学に入学し大企業に入社し、十分な給与をもらい満足のいく豊かな生活を享受できるのに対し、親の所得が低いために満足のいく教育を受けられず、それ故低賃金労働にしかつかざるを得ない人もいる。
日本ではすでに、機会平等は確立されていると主張する人もいる。具体的にはこうだ。日本では、入試制度は全員が平等であるため、たとえ超裕福な子どもでも貧乏な子どもでも、機械は均等に保障されていると。確かに、一見するとその通りであるだろう。不正をしない限りは入試制度ほど、皆に平等に開かれている制度はないかもしれない。だが、入試専門である予備校に通えたり、家庭教師を雇ったりといった付加教育を受けられる人は、当然だがそれを受けられない人に比べ、受かる確率が高まるのは当然だろう。一方には勉強する環境すらない人もいるかもしれない。こうした全く異なる人が全く同じテストで勝負したとしたら、やはり全体的な傾向として、裕福な子どもが難関大学に入学することになる。
今日の格差が問題である点は、格差の拡大はもちろんのこと、格差の〈固定化〉である。私が思う理想の社会は、社会的流動性が高い社会、つまり努力が報われる社会である。
少し考えてみてほしい。例えば、自分が今受験生で毎日ストレスを感じながら勉強し、あと二週間後に志望大学の入試試験を受けることになる自分を。当然だが、その大学の過去問を解くが、自分が志望している大学の合格最低点が例えば150点であるとする。だが、自分の得点は立ったの40点であったなら、きっとこう思うはずだ。「もう無理だ。絶対無理だ。」
低所得層の人たちが今の日本に対して持っている感情はもしかしたらこういう感情かもしれない。こういう感情を抱く人がだんだんと増えることは、日本の危機を意味する。なぜなら、こうした人々が、もうこの国のために貢献することに意味がないと感じてしまうからだ。アメリカやフランスなどで揶揄するときによく使われる言葉である〈分断社会〉という言葉が現実味を帯びてきたのである。
こういうことを考慮して、再び機会の平等と結果の平等に話を戻したい。つまり、私の意見はこうである。今まで長らく続けられてきた機会の平等ではなく、結果の平等を重視すべきである。私は、積極的な格差是正をするためにアファーマティブ・アクションを行うことが望ましいと考える。低所得者層のために一定の優遇枠を設けることや政府による奨学金やバウチャーの拡充が望ましい。また、低所得者層が勉学において優秀な成績を収めた場合には奨学金を全額政府が負担するなどの制度を整えることで、勉強に対するインセンティブが働くことになる。こうした対策を行うことは、硬直的であった現行の格差問題に対する打開策となりうるだろう。
確かにこうした対策を講じたとしても、なかなか格差問題を解決することは難しく、またある場合には、格差問題の本質をわかっていないと言われるかもしれない。だからこそ、こうした問題に対してある一部の人たちだけが考えるのではなく、全員が考え、よりよくしていく必要があるだろう。人に任せる意識が日本人は強いという指摘もあるが、我々に求められるものは、社会で起きている様々な出来事を捉え、それに対して個人的な見解を持つことだと思う。
いかがでしたか?
やはり慶應レベルの小論文の解答ともなると、着目する点も政府であったり他国であったり、また、使われている語彙もなかなか難易度の高いものが駆使されていますね。
彼の言う通り、今起きている社会問題について、当事者意識を持ち、自ら考え自ら意見を持ち、社会問題に対しての意識を高めていくべきだと思います。
もちろん彼の解答の中に出てくるものは、すべてが実現できるかはわかりません。
奨学金を政府が全額負担と書いてありましたが、今日本は1000兆円以上の赤字国債を負っています。さらには東京五輪に向けての新国立競技場の建設費やインフラ整備など、我々が支払う税金がどんどん使われていく中で、果たしてそのようなことが実現できるのか、というところもありますが、やはり慶應志望者の論文解答としては、私はさすがだなと思います。友達ですから当然ですけど笑
今回は私のことではなく、私の友人のことについて書かさせていただきました。
これは、学生だけではなく、大人の方達にも参考になるものであり、考えていくべきものではないかと思います。
では今回はこの辺で失礼いたします。